【連載終了】『こち亀』は中国語で『烏龍派出所』と呼ばれている
集英社の漫画雑誌『週刊少年ジャンプ』で30年にわたって連載されてきた『こちら葛飾区亀有公園前派出所』(略称:こち亀)が連載終了することが発表され話題となっている。国民的漫画の連載終了に多くの惜しむ声が聴かれている。そこで、中国では『こち亀』がどのように認識されているか調べてみた。
▼中国語版『こち亀』の表紙(台湾)
こち亀の中国語タイトルは『烏龍派出所』!
中国のネットでこち亀の情報がないか調べてみた。「kochi亀」「亀有」「日本 警察 漫画」などで調べてみた。しかし出てこない。『こち亀』というタイトルから探すのは無理だと感じて、作者の秋本治氏の情報を調べてみた。
▼秋本治氏の検索結果
すると出てきました。ちゃんと中国版Wikipedia(百度百科)に秋本治氏のページがあった。そしてその検索結果の下に、『こち亀』らしい検索結果が出ており、『烏龍派出所(乌龙派出所)』と書かれている。
▼烏龍派出所(乌龙派出所)』の検索結果
そこで早速『烏龍派出所(乌龙派出所)』で調べてみた。すると検索結果58万件ヒット。中国版Wikipedia(百度百科)の『こち亀』のページが検索結果の最初に表示された。早速ページを見てみる。
すると中には書誌の詳細な説明が書かれている。『こち亀』のタイトルは『烏龍派出所(乌龙派出所)』と書かれており、ページ内の中国語版単行本の表紙らしき画像でも同じようにタイトルが入れられている。中国では『こち亀』は『烏龍派出所(乌龙派出所)』と呼ばれているのは間違いなさそうだ。
この中国版Wikipedia(百度百科)のページの記述によれば、正式な名称は『こちら葛飾区亀有公園前派出所』をそのまま翻訳した『这里是葛饰区龟有公园前派出所』というようだが、台湾で出版されている単行本などでは『烏龍派出所(乌龙派出所)』という名称がつかわれているようだ。
「烏龍派出所」の意味とは
では『烏龍派出所(乌龙派出所)』とはどういう意味だろう。中国語学習もかねて、調べてみよう。「派出所」はここでは日本と同じ意味だ。それでは「烏龍」とはどういう意味か。この烏龍は皆さんおなじみのウーロン茶のウーロンの漢字なのだが、ここではウーロン茶の意味ではない。
中国のネットで、「烏龍」の語彙を調べてみた。それがこの結果だ。
▼中国版Wikipedia(百度百科)の「烏龍(乌龙)」のページ
画面を見てもらうと何となく感じてもらえると思うが、「烏龍」とはサッカーの「オウンゴール(oun goal)」の意味と広東語の「烏龍」という単語を合体させて作られた、半外来語のようなものであるように書いてある。1960-70年代の香港で使われ始めた言葉だという。中国語でオウンゴールは「烏龍球」という。そして「烏龍」の意味は、むちゃくちゃだ・訳が分からない、という意味になるという。また一つ中国語語彙を知ることができた。
『こち亀』の中国語タイトルの『烏龍派出所(乌龙派出所)』を訳すと「はちゃめちゃ派出所」と言うような意味になるのだ。
まとめ
『こち亀』は中国国内では正式な出版はされていないと思われるが、台湾では正式版が出版されているようである。また香港・マカオ地区でも出版されている可能性がある。日本の国民的な漫画『こち亀』だが、中国でも知られているようだ。
ニュースを検索したところ、現時点では中国国内で『こち亀』連載終了のニュースは流れていないようだが、中国のネットユーザーたちはそのニュースを知った時にどのような反応を示すのだろうか。(了)
【記事:高晋】
Pic/baidu.com
追記:↓今、両さんが連載終了に怒って公式サイトで暴れてるらしいw
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