チャイプラ(*China News+)

中国などで見つけたおもしろい話題を時々紹介。読めば気分転換できるかも。

大通りで引かれる牛―凱里の闘牛王「眼鏡蛇」

中国の西南部、ベトナム広東省にも近い貴州省は、山がちで、多くの少数民族が住んでいることで知られている。その貴州省西南部では、少数民族のミャオ族の闘牛の文化が盛んだ。その中国闘牛の中心地ともいうべき貴州省の凱里と言う町で、毎日街中を引かれる大きな牛がいる。闘牛王と呼ばれる「眼鏡蛇」だ。そのレポートを紹介する。

▼街中を引かれる「眼鏡蛇」と訓練士の楊光宇さん

f:id:gaojin2180:20160829232953j:plain

闘牛王の世話は結構めんどくさい?

中国ニュースサイト「新浪網」が伝えた。(※翻訳は当ブログによる)

大通りで引かれる牛 凱里の闘牛王「眼鏡蛇」
2016.08.29 14:03:44
8月2日、貴州省凱里。闘牛の「眼鏡蛇」は毎日数十キロを歩く。「眼鏡蛇」は凱里の闘牛協会副会長張銀宝さんのもつ“スター”牛だ。3年前から州の試合に参加し、現在までに3回優勝している。楊光宇さんは、そのオーナーの張銀宝さんが雇った専門の牛訓練士で、「眼鏡蛇」の訓練が彼の仕事だ。
牛の訓練は、牛の放牧とは当然異なる。楊光宇さんが語るには、一般的な訓練方式は、牛を走らせる、樹木や泥土に体当たりさせるなど多くの種類がある。歩く場所はいろいろ変わる。空いている場所ならどこでもよく、空き地や、車の通らない道などを通るという。
よほどの悪天気でなければ、闘牛の訓練は毎日通常通り行う。朝9時から12時まで。牛一頭をひと月訓練して、楊光宇さんは1000元を手にする。現在彼の元には訓練している牛が4頭いるので、一か月の収入は4000元(約7万円)だ。楊光宇さんが言うには、彼のような専門の牛訓練士は貴州省東部では100人ほどおり、収入は多ければ一か月1万元(約17万)を手にする人もいるという。
「もちろん苦労はあるけど、故郷を離れて出稼ぎをしている人よりよっぽどいい」と楊光宇さんは語る。
牛の訓練にも変化が起きている。牛を飼うことはどんどん“贅沢”なことになっているのだ。貴州省東南部のミャオ族の闘牛の文化は歴史が古く、省レベルの無形文化財に指定されている。
以前は、年に何回も行われた節句やお祭りには、ミャオ族の村々から自分の家の牛を連れてきて、戦わせることが、現地住民の最も盛大なお祝いの儀式だった。
「眼鏡蛇」のいる養牛場では、張銀宝さんが老夫婦を雇って牛の世話をさせている。エサ、牛洗い、牛舎の掃除で一か月の給料は3000元(5万円)だ。
現在、新しい凱里では闘牛場が新しく建てられすでに使用されている。21世紀に入り、入場券を売る闘牛イベントは空前の活況を呈している。波のように押し寄せる観光客は、ミャオ族の商業的発展を刺激しているのだ。闘牛産業の発展を主眼とした企業も相次いで誕生しているという。
「眼鏡蛇」は一日15斤(※1斤=約500グラム)のトウモロコシ粉、4斤の糠、さらに一週間に3回か4回、鶏卵4個とレッドブル3缶を混合したごちそうを食べる。平均して、1日のえさ代は60元前後(約1000円)、毎日の総経費は114元前後、一か月にすると、4300元(約7万3千円)だという。

大街上遛牛 凯里斗牛王“眼镜蛇”成名路_高清图集_新浪网

▼牛のオーナーの張さん

f:id:gaojin2180:20160829233522j:plain

▼「どや?」

f:id:gaojin2180:20160829233525j:plain

▼実際に訓練しているのはこの楊さん

f:id:gaojin2180:20160829233527j:plain

▼数々の優勝旗が闘牛王の証

f:id:gaojin2180:20160829233530j:plain

▼「気持ちよくね?」

f:id:gaojin2180:20160829233531j:plain

▼「実はおれ水牛なのかも」

f:id:gaojin2180:20160829233533j:plain

まとめ

貴州省の闘牛は、そんなものがあるとちらっと聞くことがあるぐらいのあまり有名ではない習俗だ。しかしそんなものも現在では観光客が押し寄せ、現地では大きな産業になっているという。牛の訓練士の収入が月4000元と言うのは悪くない数字だろう。2014年の上海の平均年収が約4万8千元なので、それと同程度だ。(了)

 

【記事・翻訳:高晋】

あわせて読みたい

chinanews.hatenablog.com

 

現在人気の記事です

chinanews.hatenablog.com

【よろしければブクマ・読者登録お願いします】