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中国などで見つけたおもしろい話題を時々紹介。読めば気分転換できるかも。

【広州のアフリカ人】中国広州のブルックリン―20年来のアフリカ系黒人のゴールドドリームは砕け散るのか。(2)

【(1)の続き】

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1回37500ドル
アフリカ系の商人のゴールドドリームは簡潔に表現すると非常に荒々しいものだ。転売転売を繰り返す投機的な商売である。異文化学者MichalLyonsはその研究報告の中で、約2ヶ月に1回の割合で広州に渡るナイジェリアからの商人は、毎回25000枚のワイシャツを仕入れて本国に運んで転売し、単品の利潤1.5ドルを上げていると報告している。これは商人が1回の渡航ごとに37500ドルの収入を得ることを意味している。

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国際的“ブローカー”
中国国内ではすでに淘汰されつつあるローエンドの家電、偽物OEM工場で製造する偽ブランドなど、中国とアフリカの経済のギャップと“情報の非対称性”が、この国境を越えた商売に無限な可能性をもたらす。報道による指摘では、場末の工場で製造されたアディダスあるいはナイキの偽物さえ、製造業の後れているアフリカでは、正規品と同じ価格で売り出すことできるという。このような“ごちそう”はカンフル剤のように多くの国際的“ブローカー”を引き付け、滔々と広州に流れ込んできているのだ。

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広州には一体どれだけの黒人がいるのか?
これははっきり数としてまとめにくい問題で、黒人居住者内に含まれる不法滞在者が統計を難しくさせている。市内で長期にわたりデマとして飛びかっている数字では50万と言われる。しかし2014年の広州市公安局政府の発表データによれば、その時点で広州に居住している外国人は総数11.8万であるという。その中のアフリカ系の人口はたった1.6万だけ、アジア系(5.7万)とヨーロッパ系(2.2万)より少なく、各大陸で比較して広州の居住外国人人口の第3位となっている。その後公開されたデータによれば、2015年末までには、広州の常住黒人のは5000人余まで減少したとされている。

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差別 侮蔑とデマ

現在ではサーチエンジン上で“広州の黒人”と入力して検索すると、画面はすべて差別と侮蔑とののしりにあふれており、何の根拠もないデマが多数を占める。調査によれば、多くの黒人は広州でタクシーの乗車拒否などの情況に遭遇したことがあるという。中国の苛酷な移民制度もあいまって、彼らはこの都市をただ慌ただしく出入りする旅人であるよう運命づけられている。

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世界で最も手に入れにくい“中国のグリーンカード
2013年、新しく改正された《中華人民共和国出入国管理法》は、永久居留資格に厳しい敷居を設け、“世界で最も手に入れにくいグリーンカード”と言われている。大部分のアフリカの黒人にとって、法律の条文により不法滞在の懲罰が強められただけだった。

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宝漢直街
地下鉄小北駅D出口環市中路に沿って行くと、頭上に列車のレールが架かっており、行き当たりを右に曲がると、黒人集住地域の一つ宝漢直街に着く。

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宝漢直街の道路標識

 

【(3)へ続く】

 

広州市宝漢直街の地図】

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【翻訳・追記:高晋】