100年間離れて内外モンゴルは差がつきすぎてしまった!?
中国のネットで、「100年間離れて、内外モンゴルは大きな差がついた」という題名の記事が投稿された。内外モンゴルとはなんだろうか。中国国内でモンゴル人が住んでいる地域を内モンゴル自治区、本家モンゴル国のことを外モンゴルと呼んでいる。その内と外をあわせて、内外モンゴルということらしい。その「内外モンゴル」に大きな差がついたということは、内モンゴル自治区と、モンゴル国の間に、差があるということらしい。いったいどういうことなのだろうか。
差がついたと言われる内外モンゴル
中国のネットで差がついたと言われて提示された写真だ。
チンギスハーンの像の比較
まずはチンギス・ハーンの像が比較されている、これはどうみてもモンゴル国のほうが立派だ。
もっとも発展した都市の比較
遠くてよくわからないが、そんなにウランバートルとフフホトに大きな違いがあるようには見えない。
自然の風景の比較
▼内モンゴル自治区のヒンガン盟のアルシャン市の柴河風景区
こちらも特に差があるようには見えない。内モンゴル自治区のほうが木が多いのは気候が違うからだろう。
国境の風景の比較
▼モンゴル国の国境の街バガヌールに建つ国境の標識
▼内モンゴル自治区の満州里国境風景区。満州里には世界最大のマトリョーシカ広場があるという。
国境の比較だが、モンゴルはそっけないということだろうか。こちらも特に大きな違いがあるとは思えない。マトリョーシカ広場とは一体なんだろう?
工場の比較
▼ウランバートルのモンゴルゴビJSCカシミア工場
▼国内外に知名度の高い(内モンゴル自治区の)オルドスカシミアシャツ工場の現代的生産施設
工場の施設は確かに中国側の内モンゴルのほうが進んでいるようだ。しかしモンゴル国も一定の機械化はされているようなので、ものすごく大きな差があるというほどではないように感じる。
お寺の比較
▼内モンゴル自治区のフフホト市にある大召寺、線香の香りと火が絶え間なく参拝客も多く訪れるという。
有名な寺の比較らしいが、正直草原の中に建つモンゴルのほうが風格があるように思えてならない。中国の感覚だと田舎だなと言うことになるのだろうか。逆に内モンゴルのほうがありきたりな印象しか受けない。
中国のネットではモンゴル国が大きく遅れているという結論
このネットの投稿では、「モンゴル国が独立して100年余経ったが、内モンゴルと比べるとその発展の度合いは差が激しく、内モンゴルに大きく水をあけられている」と結論している。そしてその記事に対するネットユーザーのコメントも、モンゴル国は遅れているとか田舎者だとか決めつけるような書き込みがほとんどだった。実際写真を見る限りほとんど差はないように感じる。日本人の感覚からすれば、モンゴルのほうが自然だなと感じられる気がする。しかし中国人からすれば、経済的に発展している、豪華で綺麗なものがある、ということが大事なのだろう。中国のネットでは根拠の薄い記事で、ネットユーザーの溜飲を下げるような記事が多いので、これもそんな記事の一つなのかもしれない。また、内外もモンゴルはもともとは中国のものなんだというような意識が透けて見えるようで、薄ら寒さを感じさせた。(了)
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【記事・翻訳:高晋】
Via/Pics:TouTiao.com