【中国ほんわかニュース】四川省で発見された“萌え石”って何?
萌え萌えパンダ石
中国のマーボー豆腐や三国志で有名な四川省で“萌え萌え(原文ママ)”なかわいい石が発見されたという。“萌え石”とはいったいどんなものなのか。
▼これが中国で発見された“萌え石”
これは…萌え?…というか、パンダ?…確かにかわいい。
▼別の角度から。これはどう見てもパンダだ。
中国での報道はいかに?
このかわいい石はいったいどんな経緯で発見されたのだろうか。中国で報道された記事の内容を見てみよう。
7月24日、四川省都江堰市の巴勇さんの家に遊びに来た客は置いてあった石を見て驚いた。小さな丸い石の表面に、一匹のかわいいパンダの模様が浮かんでいたのである。 ・・・ まるでパンダが体を丸めて何かを抱えているように見える、とてもほんわかした模様なのだ。
巴勇さんの説明では、彼は川べりに住む人と同じように、河原で自然の作り出した宝物(つまり珍しい石のこと)を探すのが趣味なのだという。先週のある晩、仕事終わりに岷江(四川省の主要河川の一つ)の川沿いをぶらぶらしているときにこの石を発見したという。そしてお宝を見つけたと思って、すぐにこの“パンダ”を家に持って帰ったという。測ってみるとこの石の長さは10センチ、幅は5センチ、高さは7センチだった。『華西都市報』より。
7月24日,到四川都江堰巴勇家做客的客人被一块小石头惊呆啦。这个小小鹅卵石身上长出来 一只憨态可掬的大熊猫 … 它猫着身子,抱着一团不明物,很休闲的模样。
巴勇给客人们介绍,他和其他在江边生活的人一样,喜欢在河床寻找大自然赐予的宝贝。上周的一天傍晚,下班后,他在岷江的外江河闲逛时发现了这块石头,如获至宝,赶紧把它熊猫带回家。经测量,这块奇石长10厘米、宽5厘米、高7厘米。据《华西都市报》
この石を発見した巴さんは、河原で玉石を拾うのが趣味だという。そしてこんなお宝を発見することができたのだ。
▼このパンダは何かを抱えているのか?・・・正直かわいい
▼下から見てもパンダ
パンダ石で1億元ゲット?
なぜこんな話題が中国ではニュースになるのか。それは中国では古くから珍しい石が珍重されてきたからだ。なかでも翡翠(ヒスイ)は、中国では玉として宝石と同等に扱われる。水晶や鍾乳石も、彫刻を施されるなどして、日本では考えられない価格で取引されることもある。
今回発見されたような珍しい模様の石も、中国では高値がつくことがある。調べると以前にも今回のようなパンダのような模様がついた石が1億元(16億円)の価値があると評価されたことがあるらしい。以前報道されたものでこんな記事があった。
青島市城陽区の林さんの家にはお宝がある。業界人の評価によれば、林さんのお宝は価値が1億元以上にもなると言う。 … この石の模様はパンダに似ていて、よく見るとその脇にももう一匹小さなパンダがいるように見えるのだ。
城阳的林先生家有一件宝贝。据业内人士评估,林先生的那个宝贝价值上亿 … 这块石头的花纹乍看上去特别像一只大熊猫,仔细看旁边好似还有一只小的大熊猫。
▼価値1億元以上と評価された石。何となくパンダに見えるかも?
中国で流行する日本からきた外来語
話は変わるが、今回紹介した中国の記事の内一つ目の記事は、表題が「パンダ石、萌え萌えだ!(熊猫石,萌萌哒!)」と書かれている。日本語の萌えと言う言葉が、そのまま中国語の形容詞として使われているのだ。最近中国ではこういったメディアの記事でも、かわいいものを“萌え”と表現することは多く、もはや一般的に普及したと言ってもいい。
日本では萌えという言葉は、最近は萌えキャラ以外にはあまり聞かなくなっているが、中国では逆に一般的に使われる言葉になっているというのが面白い。
こんな日本からきた外来語は、ほかにも“宅男(読んで字のごとくオタク)”、“人气(人気)”、“元气(元気)”などがある。最近中国でも流行っているコスプレは“Cospley”というアルファベット表記がそのまま使われていて、結構普及しているのだ。
▼2014年の映画『大宅男』。日本由来の言葉が映画の題名でも使われている
それにしてもさすが中国、河原で石を拾うだけで一攫千金とは驚きだ。河や海辺に遊び行ったら、石を拾ってみるのも面白いかもしれない(了)
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中国人の石好きがよくわかる記事。
【関連地図】
四川省都江堰市。教科書にも出てくる紀元前の水利施設、その名も都江堰のある町だ。
【記事・翻訳:高晋】
Via:新浪网